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ゆきやなぎ  4月1日

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出迎えてくれたべに色。
犬小屋を覆うような枝は、今を盛りと目映い。

入院後初めての帰省。
他にも、モクレンは大きな花を空に向かって
いくつも開き、カリンは実に比して奥ゆかしい
赤いつぼみをいくつもつけていた。

先月ICUから取り急ぎ、入院する、と携帯で
電話したら動転し、とにかく見舞いに行くと
いう両親だったが、死ぬような病気ではないし、
ただ寝て点滴を受けるだけ、いつ来るのか、
無事帰れたか、と我が身以外のことに気を
遣いたくない、ときつい口調で拒否した。

その勢いに、結局わがままを許してもらったが
心配をかけたこと、無事な顔を見に行きたいという
思いを我慢させたことに申し訳なく感じていた。

家の中よりも、おもての日のあたる場所の方が
あたたかい、三月最後の土曜日。

入院の経緯を説明すること以外は、いつもの
帰省時と変わらない。両親に均等になるように
心がけながら話をしたり、買い物に付き合ったり。

そしていつもの如く、母の手作りの総菜など、
"救援物資"をもらい、私からは「また来月。
無理せんとぼちぼち過ごしてください」と声を
かけ、両親からは「野菜を食べなさい」などと
言葉をかけられ「はいはい」と返事して、家を
あとにする。いつまでも、子どもは子ども。

ずっとこんな穏やかな日が続くといいと思う。
ずっと続くわけではない、とわかってもいる。

今できること、まず自分が元気でいること、
それだけは何をおいてもお座なりにせずに、
大事にしようと強く感じた。
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by ca0lizm | 2013-04-01 05:08 | いきもの | Comments(0)

 心の琴線に触れるもの


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