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発想  6月14日  6:25

サンルーフの柱の隅に、いつも蜘蛛の巣があり、目につく毎に
箒で払っていたのだが、或る日そこに、1匹の小さな蜘蛛が
いるのを見つけ、手間をかけた自宅兼食料捕獲機を
むげに破壊していたことを心の中で詫びた。

それが実にいつもいつもブサイクなつくりで、綿毛とか
舞い上がった花びらなんかのゴミが時々ひっかかっているのを
時々みかける程度なのだが、未だにある、ということは
それなりに機能を果たしていると見える。

それは、さびれた商店街の瀬戸物屋とか洋品店を想起させる。
大丈夫なん?生活できてるん?と。

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電車の中で、立ったままドアにもたれ化粧をしている女性。
そう若くもない。美容部員みたいに、手の甲にクリーム状の
ファンデーションを適量とり、小さな手鏡をのぞきながら、
最後はマスカラで仕上げるまで気まずい風もなく。

ちょうど終点までの間に完了していて、時間配分は完璧
なのだが、この人はいつもこうして公衆の面前で化けて
いるのかと思うと、私はすごくかっこ悪いと思う。

でも、彼女にしてみれば、こうして電車で化粧することより
素顔をさらしていることのほうが恥ずかしい、という価値観
なのであれば、致し方ないと思ってみたりもする。

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不器用だから、器用だから、とかいう問題でもなく、いずれも、
だからどう、ということでもない話だけど。
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by ca0lizm | 2009-06-14 06:25 | ねこ | Comments(0)

 心の琴線に触れるもの


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