すいふよう 9月4日
2017年 09月 04日
名残の蓮と、大木に育った芙蓉と。
葉陰には蝸牛や蟷螂、見たこともない昆虫がひっそりと。
ここに来ると、もう得も言われぬほど多くの生き物で
この世は埋め尽くされていることを知る。
山に向かって走らせるバイクの風の寒かったこと!
ウインドブレーカーを羽織って来るのだった、と。
なじみの顔ぶれ、こうして年に数回集う顔見知り、個別に
お話しすることはほぼないけれど、同志のような。
木の大戸を閉てて日の光を遮断したお堂の中は、しんとして
ひんやりとしている。異界にしばし身を置く。
ねばつくようなミンミン蝉の声が途切れず鼓膜に届く。
なのに、静寂。
ストイックにわが身を律しているつもりでも、座禅も
瞑想もただのまねごと。不平不満と欲まみれ、毎度
そう自覚していることを、仏の前で再確認するだけ。
ギャーテーギャーテー ハーラーギャーテー
ハラソーギャーテー ボウジソワカ
(愛そう 愛そう とことん愛そう
愛し尽くしたとき わが身は菩薩となる)
そやろな、愛し尽くすとかできたら、ほんま菩薩やわ。
そう思いながら、明日も仕事やな~とか、お粥おいしいわ、
と狭い世界の事にしか思い及ばぬのであった・・。
by ca0lizm
| 2017-09-04 05:02
| いきもの
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