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すいふよう  9月4日

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季節外れのアジサイと、名の通り長く咲く百日紅、たった一輪
名残の蓮と、大木に育った芙蓉と。

葉陰には蝸牛や蟷螂、見たこともない昆虫がひっそりと。
ここに来ると、もう得も言われぬほど多くの生き物で
この世は埋め尽くされていることを知る。
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月に一度の座禅会、開催されない8月を挟み、2か月ぶりに
山に向かって走らせるバイクの風の寒かったこと!
ウインドブレーカーを羽織って来るのだった、と。

なじみの顔ぶれ、こうして年に数回集う顔見知り、個別に
お話しすることはほぼないけれど、同志のような。

木の大戸を閉てて日の光を遮断したお堂の中は、しんとして
ひんやりとしている。異界にしばし身を置く。
ねばつくようなミンミン蝉の声が途切れず鼓膜に届く。
なのに、静寂。
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足の痛みも、おかゆを前に忘れてしまう。自分では時に
ストイックにわが身を律しているつもりでも、座禅も
瞑想もただのまねごと。不平不満と欲まみれ、毎度
そう自覚していることを、仏の前で再確認するだけ。

ギャーテーギャーテー ハーラーギャーテー
ハラソーギャーテー ボウジソワカ
(愛そう 愛そう とことん愛そう
愛し尽くしたとき わが身は菩薩となる)


そやろな、愛し尽くすとかできたら、ほんま菩薩やわ。
そう思いながら、明日も仕事やな~とか、お粥おいしいわ、
と狭い世界の事にしか思い及ばぬのであった・・。
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by ca0lizm | 2017-09-04 05:02 | いきもの | Comments(0)

 心の琴線に触れるもの


by ca0lizm