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久遠  9月28日

年齢差は、共に生きている間は決して縮まる
ことはないけれど、先に旅立った一回り年上の
Yさんとは、昨日で6つ違いになってしまった。

今でも、やっぱりわからない。
なにも、わかりたくはない。わかろうとしていない。

出会って、別れて、多くの人々と関わり、年齢性別
問わずとても気の合う人もたくさんいたけれど、長く
つながりのある人は数えるほどしかいない。

そして、その縁ありながら疎遠になった人々の
消息の大半は、互いに知る由もない。

あらゆる手立てを講じて、自分のわずかな人脈を
丁寧にたどればわかるのだろうが。そこまで
突き詰めない限り、その人は自分が死ぬまで、
自分の中に生き続ける。

食べ物、口癖、持ち物、交わした言葉、日常に
散らばる欠片、なにげない場面で、ふと思い出す
人がいる。

この夏、懐かしさに古い友人にメールをしたり
自分から連絡を取ってみたが、久しぶり!と
返事がもらえた人もいれば、梨のつぶても。

そういう相手にとっては、私は死んだも同じ、
ただの過去なのだと思う。それは残念では
あるけれど、哀しいわけではない。

生きていること、そうではないこと。
その境界線が、年々あいまいになってゆく。

お彼岸に、お寺に参りお線香をあげて、
手を合わせてみたけれど。かける言葉が未だ
見つからない。

もう会えないのだ、とはっきり認識する、
そのことがなにより淋しい。
だから、わかろうとしないまま、まる6年。
久遠  9月28日_e0061785_17095714.jpg
合掌





by ca0lizm | 2014-09-28 05:09 | そら | Comments(0)

 心の琴線に触れるもの


by ca0lizm