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とりたての涙  1月12日

初めて存在を知ったのは小学6年の終わりごろ、
同級生のNさんに書いてもらったサイン帳の中に、
「好きな歌手」としてその名前があった。

テレビでも始終サングラス。その時はただの
おっちゃん、としてしか印象に残っていなかった。

少しブランクがあり、きっかけはすっかり忘れて
しまったのだけれど、京都で学生生活を送る頃には
ファンクラブにも入り、プレイガイドに並んだり
電話を掛けまくってチケットをとり、コンサートに
足繁く通った。

もちろん、アルバムも揃え、当時はテープで
しょっちゅう聴いていた。

卒業し、週3日、ドライバーとしてバイトをしてた頃、
彼がパーソナリティを勤めるAMラジオの番組を
いつも聴きながら走った。その時期、「東京」が
大ヒットした。

その後、我が身を取り巻く環境は大きく変わった。
雨の日、車を走らせながら、CDを聴いた。
いつも胸の中にあった、心ふるわせる音楽。

昨年末の仕事納めの日、朝の通勤バイクでふと
歌声を改めて聴いてみたくなって、図書館で
ベストアルバムを予約した。

手許にあったテープやCDは、引越しを重ねるうち
手放し、ひとつも残ってはいない。

『予約の資料が確保できました』と図書館からの
連絡メールが届いた翌朝、ネットで知った訃報。

泣くのは旅先で、いつものようにウオークマンで
どっぷりその世界に浸りながら。いくつもいくつも
蘇る思い出。

去り際も、かっこよかったな。
たくさん追悼番組もあるけど、チャンネルを
合わせる気にはなれない。
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by ca0lizm | 2014-01-12 05:11 | 無機物 | Comments(0)

 心の琴線に触れるもの


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