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カジ・マヤー  猫と南風と その2

一人旅×5人で西桟橋へ向かう。空は広く薄雲に覆われ
降るような星は望めないだろうけど、とりあえず。

今日会ったばかりなのに、旧知のような心地よさ。
月明かりが影を作る。黄緑の光を放ちながら蛍が飛ぶ。
潮風が木々の間を縫って音を立てる。

その夜の星はやはり雲の隙間からのぞくわずかで、
シャワーの使えるタイムリミットが迫り、急いで戻る。
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宿のオープンスペースでゆんたくがはじまる。
ウチナー口(沖縄言葉)で「おしゃべり」のこと。
もちろん、もれなく泡盛。

Iさんが買いに行ってくれた氷は袋一杯200円。
それぞれ販売機でビール(もちろんオリオン)を
買ったり、つまみを持ち寄り、それぞれの素姓を
適度な距離を保ちながら探りつつ、宴は2:00まで。
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布団に倒れこんだら即落ちた。
が、習慣通り5:00に目覚め、朝ごはん。もさもさと
明けきらぬ闇で、パンを食べる。
(私は素泊まりだったので、朝食は大阪で買ってった)

身支度をして、しらじらと朝が来始めた島をカメラ散歩。
鶏の声が聞こえる。はや箒目のついた砂の道。
牛や山羊も、しきりに口を動かしている。
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小さな島とはいえ、地図にもちゃんと載ってないような
けもの道も多い。

轍があるので大丈夫だろうと適当に歩いていたら、
草の丈がだんだんと高くなり、しまいには鬱蒼と
茂った草むらに迷い込んでしまった。引き返すタイミングも
逃してしまい、全身があらゆる種類のひっつき虫で
覆われる始末。

このままここで埋もれて、人知れず土に還るのでは、と
思うほど、行けども行けども日の光から遠ざかる。

大声で歌いながら大汗かいて、ようやく海に出た時は
来た道をふりかえり、改めて身がすくんだ。
ハブとかかまれたら死んでまうとこやで。
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干潮の海沿いを歩く。サンゴの欠片が骨のように。
カラスが何匹も飛び回っている。色も形も様々な
ヤドカリが、私の気配に動きをとめる。遠く船が
見える。

日はどんどん高くなり、ねばりつく汗と、ちくちくと
体を刺す草の切れはしや、靴に入った砂やら石と
格闘しながら3時間半、集落に戻ったのが10:00過ぎ。
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大冒険気分でどっと疲れていたが・・・。
そう、1日はまだ始まったばかり。青空がまぶしい。
by ca0lizm | 2012-09-27 05:19 | たび(うちなー) | Comments(0)

 心の琴線に触れるもの


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