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カジ・マヤー  猫と南風と その1

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離島への旅の始まりは、何はなくともルートビア。
朝ご飯を食べたっきり。空港でもおいしい誘惑は
多々あれど飛行機を乗り継ぎバスに乗って離島桟橋
近くのA&Wに辿り着きランチにありついた15:00すぎ。
お天気は薄雲り。
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旅はほんとうにいい。こころゆるく、足取り軽く。
日ごろは押入れの奥にしまってある思い出をそっと
取り出して着替えや本と一緒にキャリーバックに
しのばせる。ビターな切なさでいっぱいになる。

旅は自分自身が、悩むほどの価値すらない地球上の
点ですらないと、俯瞰できる機会でもある。

旅立ちの日の明け方、結構な雨が降り、珍しく傘が
必要かと思ったが、家を出る頃には止み、空気はひんやり
上着が必要なほど。

3時間余りを窮屈に、空の上で過ごし海を越える。
石垣空港は、予想ほど暑くなかったが、バスは
真夏のようにクーラーがかかっていた。

おやつは薫餅(こんぺん)。ピーナッツと餡が入った
うすいおまんじゅう。フェリーの中で食べた。おいしい。
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離島へはフェリーでわずか15分。乗船客は数える程。
若い男性がスマホをせっせといじっている。
やや時化た波を、高速で白く撹拌しながら進む。
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電話をしておけば、宿から車で迎えに来てもらえるが
歩いても知れていると、港から歩きだす。

が、バンが一台、減速して私の横で止まる。
運転席にはピンクのTシャツを着たおばぁ、座席には
さっき船で一緒だったお兄さん。
「うちに今日お泊りのお客さん?」とおばぁ。

・・・なんでわかったん?小さな島とはいえ、民宿は
10数ヶ所もあるのに。
舗装道路はいいけど、キャリーバッグは砂の道では
不便だし、ということで乗っけて頂く。

シークヮーサーのフレッシュジュースを飲みながら
宿帳に記入。その日総入れ替えとなった泊り客、
先に辿り着いていた二人は常連のよう。

夕暮れ、民宿の周りだけをさっそくぶらぶらしてみる。
海からの湿った風が静かに通り過ぎ、ずっと前から
そこにいるかのような猫が、砂を踏みしめる私の
足音に、少しだけ耳だけ動かした。
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Commented by inamoku at 2012-09-26 14:10
荻上直子の映画「めがね」の様な素敵な旅が始まる予感。
Commented by フォルテ at 2012-09-26 14:21 x
お帰りなさい。
台風を心配していましたが、空も荒れることなく
無事予定通りでよかったです。
次の旅を楽しみに、又しばらく日常を頑張れますね。
Commented by ca0lizm at 2012-09-26 20:59
***inamokuさま

旅に出られた、ただそれだけでもう気分は最高です!!
Commented by ca0lizm at 2012-09-26 21:02
***フォルテさま

無事に戻りました。旅の余韻を引きずりつつなんとか日常に
スライドしています。
またしばらく、旅のために気張ってみようと思います(^o^)丿
by ca0lizm | 2012-09-26 06:25 | たび(うちなー) | Comments(4)

 心の琴線に触れるもの


by ca0lizm