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擂り粉木  11月5日

向かいの病院の空き地で、モーター音を響かせ
時々石を弾きながら雑草を刈る刈払機。その
草のにおいと、汗ばむほどの日差しがよぎる部屋で
久しぶりに昼寝。本を読みながら記憶の
フェードアウトしてゆく甘美で贅沢なひととき。

目が覚めたら、とても喉が渇いていた。
朝淹れたコーヒーをマグカップに注ぎ、牛乳を入れ
一気に飲み干す。

昼食は、一枚800円(!!)の「つぼ鯛の干物」と、
根菜たっぷりの味噌汁、雑穀ご飯。
うまい。うますぎる。
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絶好のカメラ日和だが、読みたい本があったのと、
模様替えした部屋でまったり過ごしたかったので
一日家で。

今読んでいる小説は馴染みの場所が舞台で、
所々に出てくる地名が、私自身に関わりのある
土地ばかりという偶然で、街の様子や雰囲気を
細やかに想像でき、知り合いの誰かの話のようで、
不思議な親近感に浸れる。

秋の日はつるべ落とし。洗濯物を取り入れたら
外はかろうじて街灯がいらない夕暮れにかわり、
蝙蝠が茜雲を背景に飛び交う。

夕餉のにおいが漂って、なぜかしらノスタルジックな
不安な気持ちに囚われた。
もう帰らなきゃ。いつしか誰もいなくなった公園を背に
自転車を漕ぐ小学生の頃の自分の後ろ姿を
見送る、もう大人になった自分。
by ca0lizm | 2011-11-05 05:16 | おいしいもの | Comments(0)

 心の琴線に触れるもの


by ca0lizm